日本会計史学会第18回大会 大会記

中野常男(神戸大学)

 日本会計史学会第18回大会は,1999年7月22日(木)と23日(金)に,神戸大学を当番校として開催された。大会参加者は91名であった。
 第1日目は,神戸大学六甲台キャンパスの経営学研究科の学舎において,10時から学会賞審査委員会,11時から役員会,昼食をはさんで,13時から会員総会,14時30分から研究報告会が行われた後,18時20分から20時まで懇親会が会場を瀧川記念学術交流会館に移して行われた。
 第2日目は,同じく経営学研究科の学舎において,10時から2会場に分かれて研究報告会,13時から16時40分までワークショップが行われた。なお,ワークショップの休憩時間を利用して,附属図書館所蔵のルカ・パチョーリの『スンマ』(1494)の見学会が行われた。


研究報告

研究報告I(7月22日,14時30分〜16時10分:報告40分,質問10分)

司会者:興津裕康(近畿大学)

(1) 会計史研究上の17世紀ネーデルラント簿記書の位置づけについて
 橋本武久(高松大学)

(2) 17〜18世紀平戸・長崎オランダ商館の会計帳簿
 行武和博(東京大学史料編纂所)

研究報告II (7月22日,16時20分〜18時:報告40分,質問10分)

司会者:戸田博之(神戸学院大学)

(1) 20世紀初頭ドイツにおける技術者の原価計算について」
 中嶌道靖(香川大学)

(2) 19世紀ドイツの株式会社会計実務の研究
 川端保至(同志社大学)

研究報告III(7月23日,10時〜12時:報告30分,質問10分)

第1会場

司会者:岸 悦三(東亜大学)

(1)自由市場における会計監査の意味に関する一考察
 異島須賀子(九州大学大学院生)

(2) アメリカ連邦所得課税制度の史的展開
 桑原正行(神戸大学大学院生)

(3) 企業不正支出に対する内部統制のあり方
 宮本幸平(徳島文理大学)

第2会場

司会者:平林喜博(帝塚山大学)

(1) 包括利益にかかる連繋概念
 山田康裕(京都大学大学院生)

(2)財産法・損益法とFASB資産負債アプローチ・収益費用アプローチとの異同
 土井 充(明治学院大学大学院生)

(3) 20世紀初頭のアメリカ暖簾会計の史的考察
 清水泰洋(神戸大学大学院生)

ワークショップ
「複式簿記とは何か―その歴史と理論―」(7月23日,13時〜16時30分)

基調報告(13時〜14時30分:報告30分)

司会者:安平昭二(関西国際大学)

(1) 複式簿記起源論
 片岡泰彦(大東文化大学)

(2) 現行会計における複式簿記の存在意義
 笠井昭次(慶應義塾大学)

(3) 複式簿記とは何か―その理論と歴史―
 土方 久(西南学院大学)

パネル討議(15時〜16時40分)

司会者:安平昭二

パネリスト:片岡泰彦,笠井昭次,土方 久


会員総会(7月22日,13時〜13時50分)

 当番校の中野常男大会準備委員長の挨拶の後,渡邉泉会長からの挨拶が行われた。慣例に従い,大会準備委員長が議長となり,議事に入った。

第1号議案 1999年度会務報告

 中野常男理事から,以下の報告が行われ,承認された。
1. 1998年7月16日(木) 役員会(北海道大学)
2. 1998年7月16日(木)
会員総会および研究報告会(北海道大学)
1998年7月17日(金) 研究報告会(北海道大学)
3. 1999年3月31日(水) 『会計史学会年報』第18号(1998年度版) 発行
4. 会員の移動
a. 入会会員
異島須賀子(九州大学大学院生), 大下勇二(法政大学)
小田川貴之(愛知学院大学大学院生), 川田 昭(近畿大学大学院生)
工藤栄一郎(熊本学園大学), 桑原常明(湘北短期大学)
桑原正行(神戸大学大学院生), 齋野純子(青森中央学院大学)
清水泰洋(神戸大学大学院生), 鈴木 学(近畿大学大学院生)
土井 充(明治学院大学大学院生), 狭間義隆(奈良県立商科大学)
山口不二夫(青山学院大学), 行武和博(東京大学史料編纂所)
吉城唯史(関西大学大学院生)
b. 退会会員
高橋 巌(東海大学), 中込世雄(法政大学)
西村 明(九州大学)
c. 現員会員数
 1999年7月22日現在での会員数 個人会員235名,賛助会員3社

第2号議案 1998年度決算報告および監査報告

 千葉準一理事より決算報告,岸 悦三幹事より監査報告がそれぞれ行われ,承認された。

第3号議案 1999年度予算案

 千葉理事より説明があり,承認された。

第4号議案 学会賞審査報告および学会賞授与

 渡邉会長より学会賞の審査経過について報告があり,以下の通り表彰された。

杉本徳栄『開城簿記法の論理』(森山書店,1998年)
百瀬房徳『貸借対照表法の生成史―プロイセン法の形成過程―』(森山書店,1998年)

第5号議案 学会賞審査委員の改選

 福島吉春幹事より説明があり,会員総会会場での投票の結果,以下の6氏が選出された(五十音順)。

上総康行,岸 悦三,久野光朗,千葉準一,中野常男,渡邉 泉

第6号議案 年報編集委員の改選

 福島幹事より説明があり,理事会で指名された以下の6氏が承認された(五十音順)。

中根敏晴,早川 豊,福島吉春(再任)
佐々木重人,高須教夫,徳賀芳弘(新任)

第7号議案 来年度大会開催校

 渡邉会長より未定である旨の説明があった。

第8号議案 役員選挙要領

 渡邉会長および福島幹事より,役員選挙要領について説明があった。

第9号議案 その他

 特になし

懇親会

 7月22日18時20分から,懇親会が,会場を瀧川記念学術交流会館に移して,学会員その他を含めて68名の参加を得て開催された。辻 厚生元会長,渡邉会長,谷 武幸神戸大学副学長の挨拶の後,神戸の夜景を眺めながら歓談し,20時に散会した。


役員選挙

 会員総会における選挙要領等の説明を承けて,足立 浩理事・上総康行理事・岡野 浩幹事・徳賀芳弘幹事・福島吉春監事を構成員とする役員選挙管理委員会が発足し,7月22日14時〜17時,および,23日10時〜12時30分に投票が行われた。そして,久野光朗理事立会いの下で選挙管理委員による開票が行われた結果,初の選挙制度に基づく新役員が,以下の通り選出された(五十音順)。

会長: 平林喜博
理事: 興津裕康,笠井昭二,岸 悦三,千葉準一,津守常弘,中野常男,土方 久,渡邉 泉(ただし,渡邉氏は会則第9条の2第3項による)
監事: 高山朋子,徳賀芳弘
幹事: 岡野 浩,橋本武久,福島吉春(ただし,大会後に新会長が指名)

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なお,18回大会のホームページはこちらより閲覧可能です。